STATEMENT EDUCATION 教育・保育

教育・保育

■教育・保育の理念 ―人としての素地を培う―

こどもの最善の利益を考慮し、いのちあるすべてのものを大切にすることができる人としての素地を培う

■教育・保育の方針 ―アットホームな”昼間の家庭”で感知融合を-

□養護の方針 ―アットホームな”昼間の家庭”―

保護者との共育を基本に、心身ともに安定した生活ができるよう、教育の土台となる養護を行う

  • ①昼間の家庭をめざす
    受容的環境の中で心身の安定を図り、自然な会話がはずむアットホームな”昼間の家庭”をめざす
  • ②有機的な連携を図る
    保護者と共に育てることを基本とし、安定した親子関係が保つことができるよう援助する

□教育の方針 ―感知融合(総合的人間力を培う)―

社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力の基礎を培う

  • 知性を高める
    • ①健康に生活する力を培う
      基本的生活習慣と食を営む力、運動の基礎を培う
    • ②課題を発見し解決する力を培う
      基礎学力と論理的思考力を培う
    • ③創造力を培う
      知識欲を養い、新しいものをつくる力を培う
  • 感性を培う
    • ④人らしく生きる素地を培う
      社会の中で人らしく生きるための素地を培う
    • ⑤関わる力を培う
      他者理解力やコミュニケーション力を養い、人と関わる力を身につける
    • ⑥自立性を高める
      心身の安全と健康を保ち、持続力を養いながら、主体性や自立性を高める

■教育・保育の方法

-「お世話されお世話する体験」で感性(非認知能力)を培い、「教えられ教える体験」で知性(認知能力)を培う-

□教育

1. 人と人との多様なかかわり - “日常的に”が大切なキーワード -

人の成長・発達の基本は“人と人との関わり”です。そして、そのかかわりは多様な方がよいのです。

認知能力よりもむしろ、その土台となる非認知能力(社会情動的スキル;協調性、他者理解力、主体性、自律性、自己肯定感など)が高い方が社会的成功に結びつきやすく、人が社会に出て成功する上で最も必要な能力であるということが、様々な研究により明らかになっています。

さらに、この重要な非認知能力を高める教育をするのに最も適した時期が幼児期だということが世界に向けて発信されました。(シカゴ大学経済学者でノーベル賞受賞者のジェームズ・ヘックマン;2012年4月OECD就学前教育・保育ハイレベル円卓会議)

その非認知能力を高める効果的な一つの方法として、脳が8割完成する就学前に、自分とは違うものが存在するということを知る体験、そして、その違うものに対応するという体験、即ち、多様なかかわりが大切だといわれています。

こどもたちは、毎日の生活や遊びの中で、異年齢・お年寄り・異文化を持つ人などとの日常的な関わりを通じて成長していきます。

■年齢別「クラス」ではなく、異年齢の「グループ」単位での生活です。 ■5歳児は、自己肯定感(自信)を培い、能力を定着させるために、午後は小学校へ移行のための教育を同年齢の年齢別「クラス」で行います。 ■お年寄りや障害を持たれた方ともできるたけかかわります。
  • 年下や自分より弱いものなどの世話を体験することが他者理解力を培います
  • 小さいこに邪魔されても、大目にみたり…こうやって、セルフコントロール(自律性)が培われていきます
2. 素敵な“個”育て - 年齢別評価ではなく、その“個”の発達の順序性に視点をおいて -

私たちは、こどもの発達を大人の“ものさし(年齢別発達基準)”で測っているということ。

そして、そのものさしは、平均値と比べて単に速いか遅いかで、その違いをすべて「個人差」という感覚で処理してしまっているのではないでしょうか。

■人を年齢のものさしで評価することをやめ、そのこにとって今何が必要か?という観点で「発達の順序性」にそって、個別にカリキュラムを設定しています。 ■年齢別の「クラス」ではなく、異年齢の「グループ」単位での生活です。
  • 促しはしますが強制はしません。いつ食べるのか?は自分で決めます。 特に乳児期から幼児期前半までは、集団生活における「一斉行動」は慎み、自主性を尊重し、「自己決定」の体験を十分積み重ねられるよう一人ひとりていねいに関わります。 そのことにより、自制心が培われ、やがて集団になじみ、自ら仲間と「協働」することができるようになります。
3. 自然との日常的な関わり - “日常的に”が大切なキーワード -

山あり、谷あり、起伏のある園庭はこども達の好奇心、探究心、冒険心をそそるものです。

「自然」はこどもたちに、集中力・感覚・想像力・言語表現・考える力を養うなど、様々な“成長”をプレゼントしてくれます。

■「自分の目で観る」「自分の肌で触る、感じる」「自分の耳で聴く」「自分の舌で味わう」「自分の鼻でにおいを嗅ぐ」という五感を使った自然の中での体験をたくさん取り入れています。
  • 自然を感じられる適切な環境により、運動能力は開花していきます
  • 泥の中で感触を味わいながら思いっきり発散
  • 自然いっぱいの園庭で全身の力を使って遊びます。させられるのではなく、自由さが基盤となる「あそび」だからこそバランスよく運動能力が培われます
  • 幼児期には平板なミニグランドより、起伏のある方が刺激的で創造的な活動が展開でき、幼児期の成長には適した環境だといわれています
  • 四季を彩る自然がこどもの感性(価値あるものと気づく心の感受力;社会情動的スキル)を培います
  • ビオトープでは、自然のしくみの面白さを体験し、たくさんの命との出会いがあります
4. 主体性を育む - 「何をするの?」ではなく「これをしたい。」に、「プロジェクト活動」を中心に -

「選ぶ」ということと「与えられる」ということはまるでその意味は違います。

なんとなく漠然と「先生、今日は何をするの?」と待っているようではとても残念です。

「選ぶ」は大切なキーワードです。このキーワードをもとに環境を工夫しています。

■ひとつのお部屋も目的別のエリアに分かれています。例えば、絵画工作などの「表現エリア」、絵本・文字合わせなどの「言語エリア」など…。 ■教育・保育の方法は「プロジェクト活動」を中心にプロジェクト活動とは、幼児期におけるアクティブラーニングのことで、こどもの興味・関心を引き出し、主体的に様々な体験を展開していく教育です。それにより、「思考力・判断力・表現力」と、その土台となる「主体性・多様性・協働性」が培われます。
  • 何人のこども達が遊んだのか。歴史を物語る玩具
  • ”すぐ手に取れる”
    こどもたちが自ら選び手に取って遊びを体験します
  • こどもたちは様々な素材や物と『対話』します
  • こどもは、興味のある様々な素材を使って遊びに没頭し、論理的思考力や創造力を培います
  • シャボン液の中身はなんだろう?という疑問から探究心や知識の基礎が培われます。
  • 自作のビオトープを作りました。生き物を愛育する姿が見られます。
  • プロジェクト保育(活動)
    「自分たちで決めて、自分たちで考え、真実に迫る探求を行うこと」を基本に、1つのテーマを、長い場合は数カ月~1年といった長期間、こどもたちや保育教諭(保育士)、保護者が一体となって掘り下げて活動していきます。 プロジェクト保育(活動)は、就学前教育の「アクティブラーニング」です。その一連の活動の過程の中で、探究力、思考力、表現力、主体性や協調性などが培われていきます。
  • ドキュメンテーション(教育・保育を魅せる化)
    発見や学び、また、こどもが夢中になっている瞬間など、こどもが何かやった・作った・ということだけではなく、その過程を記録し掲示しています こども達にとっては、「振り返り」、そして、保護者には、「この活動の教育的意味は何なのか」をお伝えすることにより、共有(コミュニケーション・協力)を目的としています
5. 創造性を育む - いつでも手に取れる環境 -

夕食をつくるのに、スーパーマーケットの食料品売り場で考えるのと、ご自宅のキッチンで考えるのとどちらが創造的な料理ができそうでしょうか?「いつでも思いついたときに手に取れる環境」は創造力を培うために大切なキーワードです。これをもとに環境を工夫しています。

■お片づけの後のいつも整然とした何も無いお部屋ではなく、「いつでも思いついたときに手に取れる環境」に、と考えています。 ■人の感性は、こどもだからといって、大人と変わるものではありません。美しいものを見て、美しいと感じる心は同じです。少しでも美的なセンスをプレゼントしたいと考えています。
  • 「思いついた時にすぐ手に取れる環境」は創造力を培うのにとても大切です

□養護

1. ~をする部屋に○○組さんのお部屋ではなく、目的別のお部屋(エリア)に

一日の生活は、食事や昼寝などのいわゆる生活そのものと、教育的、ないしは文化に類するものを楽しむ営みがあります。

クラスごとにひと部屋を使用する方法を採ると、こどもたちの生活がどうしてもあわただしくなります。

乳幼児期にとって大切な“くつろいだ落ち着いた雰囲気”をつくりには物理的な環境も非常に大切です。

■学校の教室のような“ひとクラスひと部屋”というのはありません。目的別(ダイニングルーム、プレイルーム、お昼寝ルームなど)のお部屋やエリアで一日を過ごします。
  • 目的別のお部屋に分けると、一つの遊びにも没頭して遊びこめます
2. 家庭的な雰囲気をつくる - モデルを“学校”から“家庭”に -

日本の保育園や幼稚園のルーツをたどると明治の初期にドイツからその考えが採りいれられました。

しかし、当時の日本には幼児期の保育をあてはめるものがなく、すべて学校をモデルにして考えられました。

■モデルを学校に求めるのではなく、公共施設がもつ雰囲気をできるだけなくし、くつろぎの場を提供するために、少しでも家庭に近いような環境がふさわしいと考えています。